松本の夏の音楽イベント、「セイジ・オザワ松本フェスティバル」
松本といえば、クラシック音楽ファンに親しみのあるのが、8月上旬~9月上旬の約1か月にわたって開催される「セイジ・オザワ松本フェスティバル」。2014年までは、「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」というタイトルでした。
指揮者・小澤征爾さんらの恩師である斎藤秀雄氏(チェリスト、指揮者)のメモリアルコンサートをきっかけに発足したサイトウキネン・オーケストラが、国際的に発信し交流する場、また若い音楽家を育てる場として実現させたのが、「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」です。数か所の候補地がありましたが、縁があって最終的に松本市で開催することとなり、1992年から行われてきました。
そして、2015年からは、それまで総監督だった小澤征爾さんの名前を冠した音楽フェスティバルとなりました。今までと同じように、世界的指揮者や演奏家、オペラ歌手などが小澤総監督の強い希望を受けて集まります。プログラムは、パレードなどのオープンイベントに始まって、室内楽、オペラ、サイトウキネンオーケストラによるコンサート、子どものための音楽会などが、複数回、行われます。チケットの入手は大変困難で、特にフェスティバルの最後を飾るサイトウキネンオーケストラのコンサートは、あっという間に売り切れる幻のチケットとなっています。
このフェスティバルに世界各地から参加する演奏家たちの中には、松本の温泉宿に宿泊して温泉を愉しむ人も多くいます。またフェスティバルを聞きに来る方々も、温泉旅館やホテルなどに宿泊する方が多くいますが、そういう方々のために、この時期、多くの旅館やホテルでは特別プランを作り、夕食の時間をコンサートの時間に合わせてずらしたりしています。
街にはたくさんのコンサートのポスターや旗が飾られ、この期間、松本はまさにフェスティバル一色になります。